銀行員の用語集

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表明および保証(Representations and Warranties)とは

プロジェクトファイナンス・アセットファイナンスには必ず見られる条項の一つであり、契約締結当事者により、一定の内容に関する真実を表明し、かつ保証するもの。「保証」とあるが、債務保証の意味ではない。表明及び保証の条項に関する違反は、期限の利益喪失事由を構成する。英語ではRepresentations & Warrantiesといい、略して「レプワラ」ともいわれる。

(出典 日本政策投資銀行ホームページ)

 

※以下はシンジケートローンにおける一般的な表明・保証の条項

借入人は、貸付人及びエージェントに対し、本契約の締結日及び個別貸付の実行時点毎において(但し、次の各号において特に時点が特定されている場合には当該時点において)、次の各号に記載された事項が真実に相違ないことを表明及び保証する。

①  借入人は、日本法に準拠して適法に設立され、かつ、現在有効に存続する株式会社[であって、かつ、本契約の締結日において、特定融資枠契約に関する法律(平成11年法律第4号、その後の改正を含む。)第2条第1項各号に掲げる者に該当する者]であること。

②  借入人による本契約の締結及び履行並びにそれに基づく取引は、借入人の会社の目的の範囲内の行為であり、借入人はこれらについて法令等及び借入人の定款その他の社内規則において必要とされる全ての手続を完了していること。

③  借入人による本契約の締結及び履行並びにそれに基づく取引は、(a)借入人を拘束する法令等に反することはなく、(b)借入人の定款その他の社内規則に反することはなく、また、(c)借入人を当事者とする、または借入人もしくはその財産を拘束する第三者との契約に反するものではないこと。

④  借入人を代表して本契約に署名または記名捺印する者は、法令等、定款、その他社内規則で必要とされる手続に基づき、借入人を代表して本契約に署名または記名捺印する権限を付与されていること。

⑤  本契約は、借入人に対して適法で有効な拘束力を有し、その各条項に従い執行可能なものであること。

⑥  借入人が作成する報告書等は、日本国において一般に公正妥当と認められている会計基準に照らして正確で、かつ、適法に作成されており、法令等により当該報告書等について監査を受ける義務がある場合については、必要な監査を受けていること。

⑦  平成●年●月決算終了以降、当該決算期に係る借入人が作成した報告書等(法令等により当該報告書等について監査を受ける義務がある場合及びその他監査を行った場合には、監査済の報告書等)に示された借入人の事業、財産または財政状態を低下させ、借入人の本契約に基づく義務の履行に重大な影響を与える可能性がある重要な変更は発生していないこと。

⑧  借入人に関して、本契約上の義務の履行に重大な悪影響を及ぼす、または及ぼす可能性のあるいかなる訴訟、仲裁、行政手続その他の紛争も開始されておらず、開始されるおそれのないこと。

⑨  第22条第1項各号または第2項各号に規定する事由が発生しておらず、または発生するおそれのないこと。

⑩  借入人は、以下のいずれにも該当しないこと。

(i) 暴力団員等

(a) 暴力団(その団体の構成員(その団体の構成団体の構成員を含む。)が集団的にまたは常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体をいう。以下同じ。)

(b) 暴力団員(暴力団の構成員をいう。以下同じ。)

(c) 暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者

(d) 暴力団準構成員(暴力団員以外の暴力団と関係を有する者であって、暴力団の威力を背景に暴力的不法行為等を行うおそれがある者、または暴力団もしくは暴力団員に対し資金、武器等の供給を行うなど暴力団の維持もしくは運営に協力し、もしくは関与する者をいう。以下同じ。)

(e) 暴力団関係企業(暴力団員が実質的にその経営に関与している企業、暴力団準構成員もしくは元暴力団員が経営する企業で暴力団に資金提供を行うなど暴力団の維持もしくは運営に積極的に協力しもしくは関与する企業または業務の遂行等において積極的に暴力団を利用し暴力団の維持もしくは運営に協力している企業をいう。)

(f) 総会屋等(総会屋、会社ゴロ等企業等を対象に不正な利益を求めて暴力的不法行為等を行うおそれがあり、市民生活の安全に脅威を与える者をいう。)

(g) 社会運動等標ぼうゴロ(社会運動もしくは政治活動を仮装し、または標ぼうして、不正な利益を求めて暴力的不法行為等を行うおそれがあり、市民生活の安全に脅威を与える者をいう。)

(h) 特殊知能暴力集団等(上記(a)ないし(g)に掲げる者以外の、暴力団との関係を背景に、その威力を用い、または暴力団と資金的なつながりを有し、構造的な不正の中核となっている集団または個人をいう。)

(i) その他上記(a)ないし(h)に準ずる者

(ii) その他の関係者

(a) 上記(i)(a)ないし(i)に該当する者(以下、「暴力団員等」という。)が経営を支配していると認められる関係を有する者

(b) 暴力団員等が経営に実質的に関与していると認められる関係を有する者

(c) 自己、自社もしくは第三者の不正の利益を図る目的または第三者に損害を加える目的をもってするなど、不当に暴力団員等を利用していると認められる関係を有する者

(d) 暴力団員等に対して資金等を提供し、または便宜を供与するなどの関与をしていると認められる関係を有する者

(e) 役員または経営に実質的に関与している者が暴力団員等と社会的に非難されるべき関係を有する者

(出典 日本ローン債券市場協会ホームページ 平成25年版コミットメントライン契約)


表明保証とは、一定の時点(通常は、契約時とクロージング時)における契約当事者に関する事実、契約の目的物の内容等に関する事実について、当該事実が真実かつ正確である旨契約当事者(特に売主側)が表明し、相手方に対して保証するものである。
表明保証違反の場合、クロージングしないことができる、解除することができる、代金額を調整することができる、表明保証違反の当事者に補償請求をすることができる等の条項(の一部)が規定されることが通常である。
表明保証は英米の契約スタイルに由来するため、日本法での解釈に不明な点が多かったが、東京地判平成18年1月17日以降裁判例が次第に蓄積して、解釈が明確になりつつある。

(出典 シティユーワ法律事務所ホームページ

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