銀行員の用語集

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CBDC(Central Bank Digital Currency)とは

中央銀行が発行するデジタル通貨のことを“Central Bank Digital Currency”と言います。

CBDC には、2 つのタイプがあります。一つは、利用者が銀行など一部の先に限定され、金融機関間の資金決済を目的とした電子的な中銀マネーです。これは、中央銀行の当座預金という既にデジタル化された中銀債務による決済について、分散型台帳技術などの新しい情報技術を応用しようというものであり、「ホールセール型 CBDC」と呼ばれます。もう一つは、個人や企業も含む幅広い主体による利用を想定した電子的な中銀マネーです。これを「一般利用型CBDC」と呼びます。以下、CBDC という場合、後者のタイプを念頭に置いて議論を進めることとします。
「一般利用型 CBDC」は、銀行券や貨幣などの現金を代替するものであり、2つの発行形態が考えられます。一つは、口座型 CBDC です。これは、個人や企業が中央銀行に口座を開いて、口座間の振替で決済を行うというものです。このスキームは、民間銀行において預金口座間の振替により決済する方法と基本的に同じです。異なるのは、利用者の口座が中央銀行にあるのか、それとも民間銀行にあるのかの違いです。もう一つは、トークン型 CBDC です。
これは、利用者のスマートフォンや IC カードに CBDC を格納し、利用者間で金銭的価値を移転することにより決済を行うというもので、価値保蔵型 CBDC とも呼ばれます。このスキームは、交通系・流通系企業や FinTech 企業が発行するプリペイド型電子マネーと似ています。異なるのは、発行主体が民間企業か中央銀行かの違いです。

(出典 日本銀行はデジタル通貨を発行すべきか―「ロイター・ニュースメーカー」における講演―日本銀行2019年7月5日からの抜粋)

 

一般に「中央銀行発行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」とは、次の3つを満たすものであると言われています。(1)デジタル化されていること、(2)円などの法定通貨建てであること、(3)中央銀行の債務として発行されること。
中央銀行は、誰でも1年365日、1日24時間使える支払決済手段として銀行券を提供していますが、これをデジタル化してはどうかという議論があります。
現金を代替するようなデジタル通貨を中央銀行が発行することについては、具体的な検討を行っている国もありますが、民間銀行の預金や資金仲介への影響など検討すべき点も多いことなどから、多くの主要中央銀行は慎重な姿勢を維持しています。日本銀行も、現時点において、そうしたデジタル通貨を発行する計画はありません。
一方で、中央銀行の当座預金という既にデジタル化されている中央銀行の債務を、新しい情報技術を使ってより便利にできないかという議論もあります。多くの主要中央銀行では、新しい情報技術を深く理解する観点から、調査研究や実証実験などの取り組みを行っています。日本銀行では、欧州中央銀行と共同で分散型台帳技術と呼ばれる新しい情報技術に関する調査(プロジェクト・ステラ)を実施しており、その結果を報告書として公表しています。

(出典 日本銀行ホームページ)

 

中央銀行が発行するデジタル通貨、すなわち中央銀行デジタル通貨(central bank digital currency: CBDC)。

CBDC は、「民間銀行等が中央銀行に保有する当座預金とは異なる、新たな形態の電子的な中央銀行マネー」と定義することができる。こうした定義のもと、「アクセス可能な主体の範囲」(accessibility)という観点から、CBDC は、さら
に、①民間銀行等の金融機関間の資金決済を目的とする、利用者を限定した電子的な中央銀行マネー(大口取引型 CBDC)と、②個人や企業等を含めた幅広い主体による利用を想定した電子的な中央銀行マネー(一般利用型 CBDC)とに大別
される。

(出典 日本銀行「中央銀行デジタル通貨に関する法律問題研究会」 報告書)