銀行員の用語集

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実質金利とは

実質金利とは、名目金利から物価上昇率等を差し引いた金利で、実際の金利を指します。物価上昇率等を差し引きした金利のことです。先に記載した名目金利は一般的に使用されやすいが、実質金利はそうではなく、物価(原価など)を考慮したうえで計算されます。また、名目金利とともにフィッシャー方程式というものに関与しており、名目金利=実質金利+期待インフレ率で表わされるなど証券用語の中でも重要な役割を持っています。

(出典 東海東京証券ホームページ)

 

実質金利とは金利を物価上昇率との関係から見たもので、見かけの金利(名目金利)から物価変動の影響(予想物価上昇率)を差し引いた金利を指します。一国の実質金利を見る場合、主に政策金利から消費者物価の前年比上昇率を差し引いて算出されることが多いです。

ワンポイント
一般的に実質金利はプラスになるのが正常な状態ですが、マイナス(物価上昇率>名目金利)になると、銀行にお金を預けて利息が増えるペースよりモノの値段が上昇するほうが速くなり、お金の価値が実質的に目減りすることになります。お金の価値が目減りすることから、お金をモノへ交換するインセンティブが高まり、消費や投資が活発となることが考えられます。

(出典 SMBC日興証券ホームページ)

 

名目金利から物価上昇率などを差し引き、インフレや物価の影響など考慮した実質的な金利のことです。

(出典 カブドットコム証券ホームページ)

 

日銀が2%の物価上昇目標を達成するために重視しているのが「実質金利」の低下だ。実質金利とは、名目金利から予想物価上昇率を差し引いたもの(より正確には割り引いたもの)のことだ。例えば名目金利が3%、予想物価上昇率が2%なら実質金利は1%ということになる(3-2=1、より正確には1.03/1.02≒1.0098)。

しかし、なぜ「予想」物価上昇率なのか。それは計算の対象期間を揃えるためだ。今、名目1年物金利が3%、物価の前年比上昇率が2%であるときに、実質金利は1%だと結論付けてしまうと、想定している期間が食い違ってしまう。金利は「これからの」1年が対象だし、物価の方は「これまでの」1年間の上昇率だからだ。計算の対象期間を金利に揃えて「これからの」1年間の物価上昇率を使うなら、物価は「予想」にならざるをえない。

日銀の金融緩和政策は、実質金利が低下すると需要が刺激され、需給ギャップが縮まって物価が上昇するというメカニズムを想定している。「実質金利=名目金利-予想物価上昇率」だから、実質金利を低下させるためには、名目金利の低下と予想物価上昇率の拡大が必要だ。黒田総裁が就任したときには、名目金利はすでに相当低く、追加の低下余地が限られていたので、日銀は予想物価上昇率を高めることで実質金利の引き下げを図った。

しかし、当初は2年程度で2%の物価上昇を実現させるつもりだったのだが、思うように予想物価上昇率が高まらない。そこで、やむなく名目金利のゼロ(下限)制約を取っ払ってしまったのが今のマイナス金利政策だ。極論すれば、金利のマイナス幅を拡大していけば、予想物価上昇率が変わらなくても実質金利はいくらでも引き下げられるというわけだ。

◆なぜ実質金利なのか
実体経済への影響を考える上では、名目金利よりも実質金利の方が重要だと言われている。なぜだろうか。

前節で指摘したように、需要が増加し、物価上昇に繋げるためには、お金を借りる動きが強まる必要がある。借りたお金は使われ、結果として世の中で「お金が回る」からだ。その際、実質金利がより重要だということは、借り入れ意欲を高めるには名目金利よりも実質金利を低下させることの方が効果的だということになる。それはなぜか。

そこには暗黙の前提があると思う。これから1年間で物価が2%上昇するなら、借り手の所得(あるいは借り手の売上げ)も同じように増加するという前提だ。こうした前提の下では、例えば借り手企業にとっては、物価上昇は「利払い費対売上高比率」や「利払い費対経常利益比率」の低下をもたらすことになる。借り入れのコストが低下するわけだ。

しかしよく考えると、これは資金の借り手の所得(売上げ)の増加が借り入れの負担感を低下させることを意味しているのであって、物価上昇とは必ずしも直接の関係があるわけではない。物価が上がろうが下がろうが、借入金利(名目)が同じであれば、売上げや所得の増加に見合って借り入れの負担感は低下するし、逆なら逆だ。個々の借り手にとっては、世の中の物価よりも自社の売上げや収益こそが問題だということになる。

もっとも、物価には一般物価と相対物価があると言われることがある。この文脈では、例えば原油価格の下落は相対物価の変化であって、一般物価の下落ではない。原油価格の下落で浮いた予算が、他のモノの購入に向かってその価格を押し上げるので、相対価格の変化は一般物価の変化をもたらさない、という理屈だ。

そして、実質金利を計算する際の物価上昇率は一般物価の上昇率だ。一般物価が上昇する場合には、それに見合って、すべての企業の売上げも収益も増加することになる。だから実質金利を考えることには意味があるというわけだ。

(出典 三菱UFJ銀リサーチ&コンサルティングホームページ)

 

物価上昇を考慮したうえでの実際の金利を示します。名目金利からインフレ率を差し引くことで求める値です。アメリカの経済学者アーヴィング・フィッシャーが提唱した理論であり、フィッシャー式ともいわれています。

(出典 岡三証券ホームページ)